1.21.2012

どうして価値観が似ている人に親近感をいだくのか

織田信長像 ジョバンニ・ニコラオ


織田信長に似てるって言われたことのある女の子ってどうですか?誰に似てるっていう話は、合コンなんかでは大抵盛り上がる話題なのではないでしょうか。いままで人に言われたことのある似てる有名人は、卓球のあいちゃん(おじいちゃんが多分90歳くらいのとき似とるがな、と言っていた気がします。)フルハウスのミシェル(多分大学生の時髪型が似ていただけだと思う。)そして、「鳴かぬなら、殺してしまえ、ホトトギス」、織田信長(身に余る思いでした。)くらいです。血液型と誰に似てるって話は結構盛り上がるので、ああだ、こうだと言われたいところですが、私はあまり似ている有名人がいないようで、挙句の果てには「アラジンって誰にも似てないな、見たことない顔〜。きゃっ。」と高校生の時、学年一可愛い友達に言われたことを思い出します。みなさんは、誰に似てるって言われますか? 恋愛においても、この「似てる」というのは重要なポイントです。


私の幼馴染の男の子はこう言います。「価値観が重要とかいうけど、そもそも価値観て何?違う環境で育ったら価値観っつーもんも違ってあたりまえじゃろ。だから、俺は誰とでも付き合えるし、結婚できる。はなから同じ考え方なんてする人間いると思わんか ら、諦めてるし、なら、可愛い子と付き合いたいわ。」ふむ。なるほど、なるほどね。筋が通っています。彼は消防士、いわゆる細マッチョで、体を使い、男に囲まれて仕事をし、趣味はスロット。性格も男っていう感じです。典型的な男の中の男、いや、男の中のダメな男です。男っぽい男性は、モテホルモンである、テストステロンがバシバシ分泌されています。筋肉量が多く、闘争心が強く、自信がある。 テストステロンがバシバシ分泌されている男性は、ハンターですから、見た目も自分好みの女の子をハントするでしょう。 
しかし、年を重ねると、見た目ではなく、価値観が似ていてなんとなく居心地の良い相手を求めるようになるものだそうですね。友達も自分と似たような人が多いものです。 なぜ、自分に似た環境で育った人に親しみを覚えるのでしょうか。 

知らず知らずのうちに同類選択をしている人は、相手との長い付き合いを求めているからです。人は若い時は刺激的な毎日が素晴らしいと感じ、年を取るごとに、穏やかな日々に幸せを感じるようになるという調査結果があります。さらに、価値観が合う人といると穏やかに過ごせるようになるというのです。恋愛感情もいずれは愛着に変わり、家族として長い時間を一緒に過ごすわけです。 長い人生の、たった一人のパートナーをいずれは見つけたいと、無意識のうちに感じている人は、同類選択をする傾向にあるというわけです。 家庭環境、趣味、生活スタイル、倫理観、価値観が似ている人って本当に貴重です。ましてや、異性ともなると、そこまでの話をできる相手自体が少ない。 さらに、似ている人を選択し、好意をいだくと、相手の趣味を好きになったり、興味を持ったりするようになります。

これは同一化といって、お互いに惹かれ合う二人には同一化が急速に進みます。同一化が進むほど、お互いへのストレスは少なくなり、長い関係が続くと本能的に知っているからですしょう。 彼の言う通り、一つとして同じ家庭や環境はないわけですから、価値観があうなんて無理かもしれません。彼と私は保育園の時から友達で、お互いの家族もよく知っていますし、育った環境もなま似ています。この年になっても仲がいい、そんな彼とでさえ全くもって価値観があいません!ずっと一緒なのに、イライラするくらい価値観が合わないんです。 気が合い、相手の感じ方や考え方と自分のそれが合う人がいることが、どれだけ貴重で奇跡的かしみじみ感じました。そんな人と一緒にいると穏やかな日々が待っているのでしょうか。

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